鈴木敏子氏による筆談援助について 2回目

参加者:ワンステップ倶楽部の保護者・スタッフ
日 時:2021年6月25日(金)10:00~12:00
内 容:筆談援助による考え方・アプローチ方法

前回の講習会を基にスタッフは筆談援助を試みました。視覚などによって文字の理解はしているようで、なかには自分の名前や簡単な質疑などが出来ている子どもがいるように見えました。 

まだ試行錯誤の挑戦の日々ですが、スタッフのその姿勢は子どもたちにも伝わっているように見え、子ども達の表情が明るくなり、言葉での要望が以前よりは出来るようになった気がしています。

それによって筆談援助としての大きな課題・注意点として、「子どもが自らの意思のもとに書けるよう、補助をしているか」あるいは「支援者がその子の意思を汲み取り書いているのか」などがありますが、それは経験でしか感得できないことでした。

例えば私自身についてふりかえってみれば、普段、文字を書くときには「左から右に」とか「上から下に」とか、書き順を習ったというのもありますが、私自身にとっては当り前と思っていることを子どもに支援していたのかもしれません。視覚では認識出来ているが、書き順などには気を付けないといけないという所が、また本人にとっては大変なようでアウトプットが難しいみたいです。

「指やペンで文字をなぞること」・「書くための集中力」・「体軸のありかたによる書きやすさ」などは楽器を弾くことを通して得ることが出来るみたいです。

子ども達の伝えたい意思に対して筆談によるアプローチが出来れば、またいろいろな未来があるのかなと感じた一ケ月でした。

その他、敏子さんの今までの経験から保護者の方の不安などに答えていただく質疑応答もあり、スタッフの立場としては保護者の不安な気持ちなどについて改めて聞くことが出き、これからも日々頑張っていきたいと感じました。

松岡

ZOOM講習会を開催しました。

鈴木敏子氏による筆談援助について

参加者:ワンステップ倶楽部の保護者・スタッフ
日 時:2021年5月24日(月)11:40~13:40
内 容:初回なので鈴木敏子さんの自己紹介    

質疑応答講習を終えて当初はワンステップ倶楽部のスタッフ向けに鈴木敏子さんの講習をお願いしたのですが、あまりにも内容が素晴らしく保護者の方々へ参加を呼び掛けてZOOM講習会をしました。この講習を企画したのは、利用の子ども達が音楽を楽しんでいましたが、テクニックが上がると「あの曲を弾きたい」「この楽器を弾きたい」と要望が増えはじめたにも関わらず、自分の気持ちをうまく表現できずにいました。
スタッフは「どの曲?」「どんな楽器?」などと質問をしますが、子ども達の本当の気持ち・要望を受け止めることができないでいました。子ども達に「させる」「やらせる」ことだけは「絶対にしない」とスタッフ間で取決めをしています。しかし、良かれと思っての一方的な過剰な声掛けや口の出し過ぎや手の出し過ぎをしていないかも常に一日を振り返りながら反省をしています。
能力的に「できるかどうか」も大変重要ですが、興味や関心による「やりたいと思えるかどうか」や現在の音楽環境が「本人に合っているかどうか」をとても重要に考えています。子どもの興味や関心がどこに向いて、どう広がってきているのかは、子どもの行動や情緒のあり方を理解するうえでとても参考になりますし、我々スタッフが子どもを「よく見る」ことしかありません。
そのために、どのようにしたら子どもの要望を受け止めることができるのかと考慮していた折に東田直樹さんを幼少期の頃から筆談援助で指導されていた鈴木敏子さんの著書を読み早速、鈴木敏子さんに連絡・対面指導を受けてこの度のZOOM講習に至りました。
講習会進行は、保護者の方々からの質問に鈴木敏子さんは丁寧に答えてくださり、手技・スキル等も明示していただけるものでした。

鈴木敏子さんの手技・スキル・学識・豊富な経験は、どの方の質問にも的確な回答となり満足感ある講習会でした。

森井