Step。あなただけの音色 Vol.4

支援のお話

“拘り”

 

 

こだわり、と聞いてどんなイメージが湧きますか?

 

私自身のこの言葉へのイメージは

入所施設で働いていた時と現在では、変化しているのですが

 

支援を行う現場での

関わる全ての職員の、慎重で統一した支援が、100%でなければ

ならないと言う視点は、今も一貫しています。

 

“変更できない”

“執着心が強い”

“自分の軸がしっかり持てている”

“自己肯定感がある”

“自分を持っている”

他にもあると思いますが、他の言葉に置き換えると

拘りがあるからこそ、やり遂げることが出来ると言う、肯定的な状態もあれば

拘りがあるからこそ変化に弱い、と言う状態もあります。

変化に弱いことが悪いわけでは無く、繊細で感受性が強く

身体感覚が研ぎ澄まされている能力をお持ちなのだと思います。

 

 

この、拘りと言う精神状態が、生活の場面で辛い状況を生んでしまう時

混乱して、自傷や他傷行為、破壊、危険行為、などの行動を

起こしてしまうことがあります。

発達の状態が起因した、言葉の発信がほとんど見られない方の場合

意思疎通の方法がこの“行動”として現れることが多く見られ

ご自身は、パニックになった状態でその行動を起こす傾向にあります。

時にご自身の力が強く、支援方法が問われることも少なくありません。

 

 

職員には、変えられる内面的な事の他に

変えられない外見上の個性があります。

ですから

支援を受ける方は、その繊細さから

A職員の時には落ち着いている、B職員の時には暴力的になる

男性職員、女性職員、昔からいる職員、新しい職員などと、様々な関係性が生じ

支援方法を1から10まで忠実に行っても

対面する人間によって、精神面は、つねに変化しています。

男性の声が、症状によっては恐怖感を持たせる一因であることが

脳科学の研究で明らかになっています。

 

そんな人的環境が大きく左右する支援を、全体で統一して行うことで

安心してご自分らしく生活出来るように支援計画を立てるのですが

「一度始めたら、続ける」

(明らかに間違っている支援であれば、立案の時点でスーパーバイザーが指摘して

見直しをされているはずですが、明らかに間違っている支援だと見切れる場合は

当然即中止となります。)

そして

「一定期間を設け、モニタリングする」

そして

「必要であれば計画の見直しをする」

この、一度始めたら一定期間続けると言う行為が、拘りが強ければ強いほど、変更が利かない方に対しては、とても大切なのです。

 

 

社会的環境ではありますが

以前、震災時に、TVがニュースばかりの時がありました。

予定されていた番組が放送れなかったので

利用者の方の中には、そのことが受け入れられずにパニックになり

自傷が止まらない方がいらっしゃいました。

 

たったそれだけと、お思いになるかもしれませんが

“たったそれだけ”が苦しくて、たまらないのです。

わがままではありません。

 

 

私たち支援を行う者は、社会的環境を直接変えることは出来ません。

しかし、配慮することができます。

支援内容が、外的環境(お天気、交通、店舗、すれ違う人間、など)で脅かされることもありますが

拘りと言う特性が

安定を得る行為として発揮してもらえるようになれば

安心して生活が送れ、自然と本来の能力が発揮されていき

自己肯定感へと繋がっていくのではないかと、考えます。

 

拘りに関しての具体的な事例など、今後お伝えしていけたらと

考えております。

 

本日もお読みいただき

ありがとうございました。

小見(おみ)